住まい×創り手 住まい×創り手 Interview Interview

vol,2 T様 × 田中林業

2018/03/23

T様 × 田中林業

田中 TOKYO WOODを供給する大元の檜原村の山で代々林業を続けてきて私で15代目にあたります。自分で持っている山を管理して、そこで伐採した木をTOKYO WOODの丸太(原材料)として届けています。今このお家で使われている柱、フローリング材なんかは私のおじいちゃんが育てた木かもしれないですね。それを私が伐採したということです。

T様 建築中の際も見学に来ていて、その時にたくさん柱がありましたね。すごく良い香りがして、何かお香とか使ってるのかなって思ったくらいです!現場監督の方は鼻が慣れちゃったのかあんまり香りがしないなんて言ってました(笑)。(奥様)

T様 × 田中林業

田中 TOKYO WOODのお家にお住まいということで、もともとお二人とも木がお好きだったんです?

T様 鉄筋か、木造かということでは、木造で建てたいなとは思っていました。鉄筋は無機質な印象があって、木は生きているし、風合いもいいなと思ってました。それからインターネットでハウスメーカー・工務店を調べて、立川の展示場に行きました。その時に小嶋工務店さんのことは知っていて、モデルハウスの木がとても印象的だったんですよね。(奥様)

田中 奥様が家具も選ばれてるとお聞きしました。全体的に木の家具も多いですし奥様の木が好きという想いが伝わってきますよね。ちなみにご主人は木に対してはどうでしたか?

T様 × 田中林業

T様 私はまず居心地の良い空間にしたいと思っていて、その点でパネルを立てるようなかたちよりは木造軸組で建てる方がいいなということで木の家がいいと思いました。もともとこんな風にしたいっていうイメージはあって、天井を高くしたり、梁を見えるようにしたり、小嶋工務店さんにはしっかりデザインを取り入れてもらえて良かったです。階段もリビングから通して空間を広く見せたいなと思ってこうしました。(ご主人)

田中 このTOKYO WOODの階段は木を無駄なく使うということで生まれたんです。丸太から四角い構造材を取るとなると周りの部分は余りますよね。こうした部分も捨てずに無駄なく使うことは育ててきた私達からすると嬉しいことですね。ちなみに東京の木についてはどんなイメージでしたか?

T様 素敵な取り組みだと思いました。地元の木を使ってるっていうのもあんまり聞かったので、地産地消というのはいいなと思いました。それも林業家さんあってこそなんだなと改めて感じました。(奥様)

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田中 私たちの同業で地方の林業家からすると、東京にこれだけ山があるなんてイメージできないみたいで。東京で林業やっているというと皆んな「どこで?」ってなりますね(笑)。東京で林業やっている人っていうと数えられるくらいです。山を所有している人はいるんですけど、私のような林業を仕事にしている人はいないですね。

T様 教えてもらいたいことがあって、お手入れの仕方を聞きたいと思ってたんです。床にやっぱり水が垂れてしまったりすることもあって、自然乾燥で乾いたときにやっぱり色にムラが出たりしてしまって、そういう時はどうしたらいいんですかね?(奥様)

T様 × 田中林業

田中 うちの家も同じような木のフローリングを使ってるんですけど、うちの嫁さんは米ぬかを使ってますね。嫁もオーガニックなものが好きで、「これがいいんだよ」って言ってました(笑)。米ぬかを袋に入れて、それで磨いてましたよ。お住まいになってから一年経って変化などは感じてますか?

T様 ありますね、フローリングはちょっと濃くなってきたと思います。最初はもうちょっと白っぽかったけど、アメ色っぽくなってきました。いい感じに馴染んできた感はありますよね。こうやって熟成されていくっていうのは木の良いところですよね。(ご主人)うちはフローリングは節ありにしているんですが、この節の有無でコストも変わってくるので、どうしようかと思っていたんですよね。でも節ありの家を見せていただいて、その木の風合いも良かったので、全部節ありにしました。(奥様)

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田中 この節を埋める作業というのが大変で、全部手作業なんです。まず節を円形にくり抜いて、その大きさに合わせてサイズの合う木の枝を差し込みます。板から飛び出た部分の枝をカットすれば節埋め完了です。この作業は製材所で行っているので、使わない枝などをうちの山から届けています。

T様 そんなに手間がかかってるんですね!そういった作業があったことを知ると、節の一つ一つも愛おしく思えますね。でもそうすると節がないほうが作業は楽なんですか?(ご主人)

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田中 工場の作業はそうなるんですが、節が出ないようにする作業は山の段階で行ってるんですよ。節が出ないように意図的に育てていて、枝の無い木に育てるためにはビール瓶の太さまでに枝を打てと言われています。育って大体10年後くらいですかね。でも闇雲に枝を打っても木の成長を落としてしまうので、なんでもかんでも節なしにしている訳じゃないんです。

T様 こうやって自分たちの家の木がどうやって育てられたなんて聞く機会はないので、とても嬉しかったです。(ご主人)
暖かくなってきて湿度が上がるとヒノキが香ってくると感動しました。なんか天気が変わったんだなって気付かせてくれます。これからも長く愛着をもって暮らしていきたいです。(奥様)

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