株式会社タカキ

平面から立体へ、プレカットCAD

株式会社タカキ

小山田 友和

TOKYO WOODプレカットを担当している、株式会社タカキの小山田です。

弊社では、製材された木材にプレカット加工を施し、加工製品としてお客様が家を建てる現場まで出荷させて頂いております。そのプレカット加工をさせる為にはCADによるプレカットデータが必要になります。

そこで今回、プレカットデータの作成工程を少しだけご紹介したいと思います。皆様がお家を建てる時に、設計図からどのように木材のパーツが割り出されるのかという視点でお伝えできればと思います。

まず最初に工務店様より、仕上げ表・平面図・立面図・軸組計算書というものを頂きます。住宅のパーツに関する内容がこと細かく記載されています。

仕上げ表

CAD(キャド)と言っても色々な種類のCADが存在しますが、プレカット加工をさせるデータを作成するには、プレカット加工機と連動出来るCADソフトが必要になります。弊社のCADは、プレカット加工機と同じ宮川工機製です。

工務店様より頂いた図面を基に、家を建てるために必要なパーツ、「間取り、柱、土台、大引、間柱、火打、筋違、梁、屋根、母屋、小屋束」等々・・全てプレカットCADに打ち込んでいくのですが、これが全て手作業になります。約35坪の建物では部材数にして約1,000以上になります。また樹種やサイズによっても色々あります。

図面とプレカットCADの“自動連動”は、正直難しく。なぜかというと、建物の高さ、天井高さ、床の仕上げ方法、化粧梁の見せ方、吹抜け周りの納め、梁の適正な太さ、ダクト、排水の納まり、全て人間が考えて作成しなければ納まならないのです。ですが、完成し平面図から立体にさせるプレカットCADならではの楽しみはあります。

プレカットCAD▲平面で見た住宅図

プレカットCAD▲立体で見た住宅図

プレカットの図面を作成し、工務店様と相互チェックを進めます。図面の承認を頂いた後、木材以外の金物データの調整をし、最終チェックを行って木材加工用のデータを完成させていきます。

プレカット加工には、大きく分けて構造プレカットと羽柄合板プレカットの2つがあり、それぞれの特徴や機能はまた次回に紹介したいと思います。