東京チェンソーズ

美しい山づくり

株式会社東京チェンソーズ

青木 亮輔

東京チェンソーズの青木です。
私たちが暮らし働く檜原村も長い冬を乗り越え、一年で一番気持ちのいい季節を迎えました。

山というと紅葉が綺麗という人も多いですが、春の新緑も綺麗ですよ!紅葉には年によってアタリハズレがありますが、新緑にハズレはありません。

さて、TOKYOWOODとして供給しました時坂地区の伐採跡地(0.5ha)では今現在、地拵え作業の真っ只中。
地拵えとは、伐採跡地に散乱している枝や折れた幹などをまとめる作業。枝を線状にまとめたあと、マクリ棒というY字型の木を使って、数人で転がしていきます。そうすると、散乱している枝を巻き込みながら大きくなっていき、だんだんと枝のロールケーキができてくるイメージです。ロールケーキ型の枝の集積物を業界では「マクリ」と言います。そのマクリ(ロールケーキ)が山のいたるところに縞状に放置されている感じです。

このマクリは、蜂が巣を作るし、下刈り作業をする時に邪魔だし、数年後には崩れて植栽した木を被圧するし、なにせ美しくない。その上にマクリを作るのは大変な重労働です。

弊社の理念の一節に、「美しい森林を育み」とあります。私たちは、極力大きなマクリは作らないようにしています。大きな枝などは木材と一緒に搬出することを心がけています。その枝は、今後焚き木として販売する予定です。それでも、現在搬出しきれなかった枝などを山中に小さく集積する作業を行っています。そのように山を綺麗に片付けたのち、植林を行います。

ここでしっかりと歩きやすいように山を綺麗にしておくと、夏の下刈り作業の安全性が高まるだけでなく、作業も少しは楽になります。
また、ここには歩道も設置する予定ですので、今後の管理もしやすくなります。

今回の現場は、時坂地区の日陰対策も兼ねているため、地域の植生に配慮した広葉樹のポット苗を植える予定です。

TOKYOWOODで家が建ち、地元の方も家に陽が当たるようになって喜んでいただけるそんな伐採現場の仕事ももう間もなく終わろうとしています。引き続き、安全第一で皆さんに喜んでいただける美しい山づくりをしていきたいですね。

東京チェンソーズ
マクリのある山 背丈ほどのマクリがあり、行く手を遮る。

東京チェンソーズ
マクリのない美しい山