タカキ

根太レス工法 床下の仕組み

株式会社タカキ

小山田 友和

皆様こんにちは。プレカット担当、株式会社タカキの小山田です。

前回、弊社のプレカット加工には、大きく分けて”構造材”と”羽柄合板材”の2つがありますと説明させて頂きました。今回は羽柄合板材の床合板(床の下に敷かれる材)プレカットについて説明したいと思います。

前回の記事についてはコチラ
>手刻み…後世に残す重要な技能

プレカットする床合板は、主に2階建て以上の家の床で使用する下地合板で、現在ではほぼ100%近くの物件で根太レス合板(24㎜厚以上)というものが使用されております。ではこの”根太レス合板”を使うことで、床にどんなメリットがあるのかを説明します。

そのメリットは大きく2点、
⑴ 上棟時に床下地が終えられる → (現場作業の安全面、作業効率UP)
⑵ 床倍率が見込める → (火打梁を減らせる等)
*床倍率とは、壁の強さを表す壁倍率と同じように床の強さを表す指標です。

上棟時に土台床下地が貼られていますし、2階の床も上棟時に貼ってしまうことで、なにより大工さんの安全性が高いです。この羽柄合板材で貼り固めていることによって、地震の水平力への対応がとても強くなります。

今では2階以上の床組で”根太”を使用する物件は減ってきている為、新人のCAD設計に根太工法の梁組を教える機会が無いくらいです。それほど根太レス合板を使用する工法が普及しているという証ですね。

タカキ▲プレカットCADデータ

床合板の基本サイズは3×6判(さぶろくばん)と言って、910㎜×1820㎜になります。それをプレカットCADデータで千鳥貼りに床合板を割り付けていきます。床合板が柱に当たる所、羽子板ボルト等の金物に当たる所は、角抜き(かくぬき)と言って自動的にカットされるデータになります。

タカキ▲合板加工後

合板加工機に合板をセットし、1枚づつ加工機に入り加工していきます。加工機から出てきた時には、角抜きが精度良く加工され、お客様のお名前、番付け等も自動的に印字されていきます。

タカキ▲合板梱包写真

加工後、現場に運べる梱包にセットしていきます。この時も、現場にて順番に貼れるよう重ねて梱包していきます。ちょっとした一手間ですが、非常に大事な作業なのです。

次回、また他の加工機の紹介をしたいと思います。