TOKYO WOOD構造材を補う材料「羽柄材」

株式会社タカキ

小山田 友和

皆様、こんにちは。
プレカット担当、株式会社タカキの小山田です。

今年の8月は雨が多く、子供たちは家の中で過ごす事が多い夏休みになってしまったようですね。9月に入って急に肌寒く感じる時もあり、気候の変わり目には皆様十分にご自身の体調にお気を付け下さい。

今回は、羽柄(はがら)材のプレカットについて説明したいと思います。
まず羽柄材とは、木造住宅において構造材を補う材料や下地材のことをいいます。構造材と言われる土台(ドダイ)・柱(ハシラ)・梁(ハリ)・桁(ゲタ)等の部材以外に使用する比較的断面の小さい部材の事を羽柄材と称しています。

羽柄工場▲羽柄工場

羽柄材

主に加工を行なっている羽柄部材は、
① 間柱(まばしら) 柱と柱の間に設置する垂直材。外壁や内部の壁を作る上で必要になる部材。
② 窓台(まどだい) 窓の下部に設置する水平材。
③ 窓秣(まどまぐさ) 窓の上部に設置する水平材。内部建具上に設置する水平材。
④ 筋違(すじかい) 壁内に斜めに入れる斜材で、水平力に抵抗する為の部材。
⑤ 根太(ねだ、ねた) 床下地板(合板)の下に来る水平材。
⑥ 垂木(たるき) 野地板(合板)の下に来る材で、屋根勾配なりに設置する材
⑦ 破風、鼻隠し(はふ、はなかくし) 垂木や母屋、桁の鼻先を隠す部材。雨の吹き込みを防ぐ役割。
⑧ 隅木(すみぎ、すみぎ) 寄棟屋根で、流れが異なる屋根同志を支える部材。垂木留め部材。

構造材同様に、羽柄材もプレカットCADでデータを作成します。弊社には2台の羽柄専用加工機が有り、加工部位に分けてそれぞれの機械で加工させております。

羽柄機械▲羽柄機械

羽柄加工機内部には、万能なロボットアームが本当に腕を振るって加工してくれており、長さのカット、角度の付いたカット、間柱に対しての筋違欠きカット等、ある程度の長ささえあればこの1台でほぼ全ての加工を賄ってくれます。

羽柄加工機内▲羽柄加工機内

このロボットアームの特徴として、アームの先端に付いている刃物を、隣にある刃物置場でアーム自体が自分で刃物を付け替えて、また加工機内に戻るといった優れものです。(写真の刃物は、左からシャクリカッター、小丸鋸、ドリルキリ)

刃物▲刃物

加工した後は、他の加工部材同様に番付をして現場に運べる梱包にセットします。
一昔前まで羽柄材は現場で大工さん達が刻んで施工していましたが、現場でのゴミ問題等で徐々にプレカットが増えてきました。現場作業が安全且つスムーズに行なえるよう、これからも頑張っていきたいと思います。

製品▲製品

次回、また他の加工機の紹介をしたいと思います。