平成最後の山の神の日
田中林業株式会社
田中 惣一
皆様、新年明けましておめでとうございます。
TOKYO WOODWORKER’S 田中林業の田中です。
平成最後の年明けを向かえ、今年も一年が始まりましたね。
我が家では毎年大晦日に1年の感謝と翌年の祈願を兼ねて山の神の社の清掃を行なっています。
代々、当主もしくは時期当主が行なうことになっており、今回も早朝から行なってきました。
社の拭き上げと参道の掃き清めた後、縄を張り、お供えをして終了となります。
林道沿いにあるため、日頃、前を通過するときは心の中で挨拶をしているのですが、この日だけはしっかりと時間をかけ、1年の感謝と翌年の安全祈願を行います。
我が家だけに限らず、檜原村内ではある程度の規模の山林所有者には必ず山の神が祭られています。
しかしながら最近では放置されてしまっている山の神も増えていると聞いています。作業の安全祈願の意味合いが強い山の神ですので、林業自体が下火になれば注目されなくなってしまうのは必然ですが、それにしてもさびしい限りです。
また明日(1月17日)は山の神のお祭りの日といわれていて、山に入ってはいけない日といわれています。
数年前に、「WOOD JOB!!」という林業をメインにした映画の中でも表現されていましたね。その日は山の神が木の本数を数える日なので、人間が山の中にいれば木と数えられて山から出てこれなくなってしまうといわれています。(地域によって諸説あります。)弊社もこの日は特別休暇として山には入らないようにしています。
山に携わる者としてこのように古くから伝承されてきた事柄も、根拠がないからと切り捨てるのではなく、大事に後世に伝えていきたいと改めて年の初めに思った次第です。明日はTOKYO WOODの益々の発展の期待を込め、山の神の日(木霊祭)に臨みたいと思います。