「住宅の品質確保の促進等に関する法律」と小嶋工務店の家造り
株式会社小嶋工務店
髙井 毅
皆様こんにちは!
株式会社小嶋工務店の髙井です。
今回は住宅の購入を考えられる時に感じる不安、その解消に少しでもプラスになればという事を書いてみました!私たち小嶋工務店の家造りも絡めてお話をさせていただきます。
住宅の購入を考えられる時に誰しもいくつかの不安に直面するものです。例えば、こんな事を気にされている方が意外と多いんです。
① 住宅の「性能」を表示する共通のルールがなく、検討している会社の相互比較が難しい
② 住宅の「性能」に関する評価の信頼性に不安がある
③ 建築中、または建築後に住宅の「性能」に関し紛争が生じた際、専門的な処理体制がなく、解決に多くの労力を要するのではないか
そんな不安を解消する事が出来る様、平成12年4月1日に国が施行した法律があります。「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(以下「品確法」という)というものがあります。少し難しいですよね(笑)
この「品確法」ですが、どんな「目的」で定められた法律なのか?また「品確法」には「3本柱」と言われているものがあります。この点について説明していきます!
~ 品確法施行の目的 ~
住宅の購入を検討する消費者の声から、「住宅の生産からアフターサービスまでを一貫してその品質が保証される様な新たな枠組みが欲しい」と考え、以下の3つを目的としています。
① 住宅の品質確保の促進
② 住宅購入者の利益の確保
③ 住宅に係る紛争の迅速かつ適正な解決
という「目的」のもと、この「品確法」の基本方針となるような3本柱が以下になります。
~ 品確法の3本柱 ~
① 住宅性能表示制度 ・・・ ※2019年3月31日現在利用は任意
② 瑕疵担保責任の特例 ・・・ ※義務化(全ての建設事業者に与えられた義務)
③ 住宅に係る紛争処理体制の整備
少し分かりづらいかもしれませんので、この「3本柱」については、もう少し細かく説明してみましょう。
1) 住宅性能表示制度とは?
国が定める共通のルールに基づき、第三者機関が住宅の性能を評価・表示する事です。
□ 任意利用で、現在の新築住宅における活用率は20%程度ですが、小嶋工務店においては、「根拠のある家造り」を目指し、なんと!全棟取得しているんです!
□ 平成14年以降の新築及び既存住宅を対象としています。
□ 第三者機関(登録住宅性能評価機関)による評価ですが、小嶋工務店では、「一般財団法人ベターリビング(BL)」より評価を受けています。
□ 10分野・33項目(新築の場合)の評価項目により構成されています。
※住宅性能表示制度(評価)には、住宅設計性能評価(図面等による書類評価)と住宅建設性能評価(図面等による書類及び現場検査による評価)があります。現場検査の結果(合否)については「検査報告書」が発行されます。
※認定長期優良住宅を建築する場合、住宅設計性能評価は必須(義務)になります。
(次回記事にしようと考えておりますが、小嶋工務店では、認定長期優良住宅の建築と、住宅(設計・建設)性能評価のダブル取得を標準化しています。)
- ▲検査報告書
- ▲検査報告書
- ▲検査報告書
- ▲検査報告書
2) 瑕疵担保責任の特例って?
新築住宅の取得契約において、基本構造部分の瑕疵担保責任が10年間義務付けされます。
□対象契約は、新築住宅の請負契約・売買契約になります。
□対象部分は、基本構造部分
・構造耐力上主要な部分
基礎(鉄筋コンクリート)、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋違)、床版、屋根版、横架材(梁・桁)
・雨水の浸入を防止する部分
屋根、外壁、開口部(窓)
□請求内容は、住宅瑕疵担保履行法に基づく修補請求、損害賠償等
□担保期間は、完成引渡し日を起算日とし10年間(義務化)
(※現在は延長保険商品があり、10年以降任意で更に10年の保険延長が可能となっております。)
3) 紛争処理体制の整備って?
「性能評価を受けた住宅」に係る「裁判外」の紛争処理体制が整備されています。
□「建設住宅性能評価書が交付された住宅」に係る紛争(紛争内容は住宅性能評価に関する事に限らない。)は、「指定住宅紛争処理機関」による「裁判外」の斡旋、調停、仲裁が利用可能になります。
□申請費用は1件につき1万円で利用出来ます。
(※指定住宅紛争処理機関:国土交通省が指定・監督する単位弁護士会)
※「3本柱」が出来た背景には、2005年に起きた「構造計算書偽造問題(アネハ事件)」をはじめ、昨今建設業界で起きる相次ぐ不祥事があると考えられています。
それに対し、現在の新築住宅は、国が住宅購入者の資産の確保(消費者保護)を考え、瑕疵があってはならない基本構造部分に関し、建てた側がちゃんと保証しましょうと縛りをかけた形となっています。
長くなりましたが、住宅購入を考える際にどんな住宅会社(企業)を選定すべきかと悩んだ時は、国の施策で法律化されている「住宅の品質確保の促進等に関する法律」を最低でも遵守している会社を選択すべきなのかなと考えます。
一般社団法人 TOKYO WOOD 普及協会において住宅建築(施工)に携わる「小嶋工務店」は、先にも書きましたが、「根拠のある家造り」を目指し利用率が20%前後に留まる「住宅(設計・建設)性能評価」にも取組、取得に伴い「社員教育・技術の習得(標準ディテール集有)」もしている数少ない工務店です。
住宅購入に不安や悩みを抱えてらっしゃる方は、是非一度、「小嶋工務店」にお声掛を頂き、「東京の木で建てる家造り」の話しも含め、聞いて頂ければ幸いと考えます。
次回は、住宅性能評価を利用した「認定長期優良住宅」について書ければと思います!